調査研究の進捗について(あるいは林羅山について)2018年03月24日 20時20分03秒

これまでに相当の量の史料を読み込んで、見通しに関する矛盾や証左の確認を進めてきたが、周辺の史料への拡大に伴い、整理に時間がかかりはじめた。一方で、ボヤけていた事実関係に関する焦点が合いはじめて、江戸期以降の歴史観や史料の混乱の原因までが見えはじめた。あるいは、日本史の最大の謎のいくつかの核心部分が見え隠れしはじめたと言っては言い過ぎだろうか。
いずれにしても、寛永期に戦国期の史料の多くが組織的に破棄あるいは改竄され、その後も何度か行われたことは確実なようである。史料に基づく歴史研究が史料の組織的改竄を論じることができないのは皮肉であるが、しかし、一旦手がかりをつかむことができたなら、事情が変わってくるだろう。

能書きはさておき、